【2】SVU 2024年までの道のり〜ロシア編①(始まりからSVU-ASまで)〜
さて第2回です。
SVUはいいぞ(2回目)

今回はSVUの採用から改良の過程、そして現在(2024)までの使われている現状までを複数回に分けてまとめていきます。
銃に関しての構造や性能などは当人がミリしらでそこまで含めて書こうとすると骨が折れるため今回は省きます。
(ちゃんと別枠でまとめるよ!)
また、SVUに関しては情報がバラバラなこともあり、もしかしたら間違っている内容もあるかもしれないのと私の考察(妄想)部分も交えて一部書いているのでお許しください。
本当に申し訳無い(メタルマン)
SVU(OTS-03)はトゥーラのTsKIBSOOによって開発されました。

グローザ(OTS-14)やキパリス(OTS-02)を開発しているところと同じですね。
現在のTsKIB SOOはロシアの軍需企業ロステックスを構成する企業のひとつに精密集合体が傘下にしている A.G. シプノフ記念機械設計局(КВП)に吸収されています。
SVU はイジェフスクの設計者E. F.ドラグノフによって設計された、有名で実績のある軍用狙撃銃SVDベースにを大幅に近代化したものです。


ソ連空挺部隊の SVD スナイパーライフルの短縮版の開発は、 1970 年代に始まりました。
連邦軍は SVD の精度と信頼性に満足していましたが、 SVD は全長が大きく空挺降下や航空機内での取り回しなどの面で非常に不便であったため従来の性能を保ったまま全長を短縮する計画が 1977 年頃に開始されたそうです。
設計者が設定した優先事項の1つは、収納での長さを短縮することでした。
解決策の1つは、イジェフスク機械製造工場の設計者によって提案されました。彼らは SVD に折りたたみ式ストックを装備しました(のちの SVD-S )。問題の部分的な解決となりましたが、武器の輸送が快適になったとしても、戦闘の際の長さは変わりませんでした。

最終的に必要な結果を達成するために、設計者の L.V. Bondarev はブルパップ設計に従ってSVDを再設計することを提案しました。


(ボンダレフ氏万歳!ボンダレフ氏万歳!)
現在もご存命でありトゥーラ州立武器博物館のホームページに乗っております。
↓↓↓↓
https://www.museum-arms.ru/about/tula-armory/detail.php?ELEMENT_ID=61
1975〜77 年に開発が開始され、試作型にあたるモデル(当時のモデルは銃床とチークパッド、ハンドガード、グリップが木製で構成されていた。)が 1979 年には最終形が完成し、最初のサンプルが作成されたとき、この武器は OTS-03 ( 「TsKIBモデル3」 )と呼ばれていました。


↑文献から推測するに恐らくこれがソ連邦時代に作られた試作型 OTS-03 と考えられるもの
この銃は既存の SVD のバレルを100mm短縮し、 SVD の有効射程より少し低下したが命中精度は変わらず。また、重心が偏らない位置にピストルグリップを装着し、トリガーはレシーバー左にあるロッドから接続されている構造になっているなど SVD からは大幅な改造が施されたものでした。
また、特殊なマズルブレーキコンペンセイターにより、反動が40%軽減され、射撃音も15%低下し150db程となったものであった。
1979 年、トゥーラ空挺師団で長期間のテストが実施され、ライフルは無事にテストに合格しましたが、当時の連邦軍にはSVDを置き換えるほどの有用性はないと判断し、採用はされませんでした。(しゃーなし)
さらに武器の利点については言及されず、SVDライフルと比較して、わずかな精度の低下、過度の複雑さ、機構の摩耗の早さなどの欠点だけが指摘されたそうです。(複数の文献にあるが、真偽不明)
ここから 1991 年までOTS-03は一旦白紙となります。

さて、ソ連が崩壊しました(い つ も の)
ロシア連邦の始まり
ソ連が崩壊して間もない頃(治安がやばば)、 1991 年ロシア連邦内務省がこの銃に興味を持ちました。
さらにヴィンペル特殊部隊の指揮官がこの銃の使用を強く要請。

その結果 OTS-03 は開発が再開し、倉庫にある既存の SVD ライフルをベースとした改造による小規模な生産をし、第106空挺師団(トゥーラ)で試験運用の後、内務省に採用されこの銃が SVU ( СВУ ) と名付けられました。
(倉庫に眠ってたヤツを改造という荒業)



↑90年代の SVU 採用前の試作?と考えられるもの
1970 年代の頃の試作の特徴を一部引き継いでいる
ハンドガードなどの色がとてもキモイ()


↑最初に正式採用されたタイプが恐らくこちら
恐らくこの頃はまだセミオート機能のみであったと思われるため、マズル形状がAとASと比べて少し異なります。(恐らくフルオート機能の追加の際に手を加えられた?)


↑ SVU と後々作られる輸出モデル?(セミオートのみ)とされる形状

↑ SVU-A 、AS のマズル形状
(ロシアのとある方からの画像提供)
本人曰くあんまり性能には変わりないかもとのこと
( SVU という呼称は本来内務省やFSBからの呼称で正式名称はあくまで OTS-03 に変わりありません)
その後、 1993 年にトゥーラ市の内務省の要請により、フルオート機能を備えた OTs-03A (採用後は SVU-A ) が開発、採用されました。
採用されたSVU-Aは内務省のOMONやSOBRなどで使われていくことになります。


(こうして見ると既存の SVD ベースに作っているのでイジェフスク刻印などの元の刻印と SVU のために後々打った刻印がバラバラ……)
射撃モードの選択はトリガー上部にあるセレクター、もしくはセーフティのセレクターを操作することによってセミフルを切り替えることが出来ます。



↑ VSS や AS-VAL のセレクターと似てますね


↑こっちは AK 系統と同じ
セレクターくらい統一して?(半ギレ)
また、 SVU のフルオートは単なるフルオートではなく少し引くとセミオート射撃が行われ、最後まで押すとフルオート射撃が行われます。( AUG を参考にしたと思われる)
SVU のフルオート機能に関して、この機能は接近戦での緊急時のみ推奨されています。
(フルオートいる…?)
フルオート射撃を行うと、命中精度は大幅に低下し、音はこもれず、銃身は過熱し、さらに機構には非常に強い磨耗が発生します。
過去にラザレフおじさんの動画にフルオート射撃の動画が確認されています。(すぐ反動で銃口が上に向くので使いづらそう…)
3:56頃から↓↓↓↓↓
https://youtu.be/6rE2VN6T-Hs?si=FDdiW1xw9IICxZXY
フルオート機能のために SVU 専用の20、30連マガジンの試作が行われ、20連マガジンは実際に採用されたそうです。(なお使われた映像や使用例は確認できず…もしかしてボツった?かいつもの内務省の採用すれど使用せずか)

そして 1994 年第一次チェチェン紛争が勃発し、 SVU (か SVU-A )も使われていくことになります。

https://youtu.be/sF0DVuuFD7Y?si=te1RLlrEScD-A-yG
↑第一次チェチェン紛争のSOBRに使用されたSVU
1995 年、第一次チェチェン紛争で SVU (か SVU-A )を使用していた退役軍人などからの要望により、
SVU-AS ( OTs-03AS ) が開発されました。


なので基本第一次チェチェン紛争で使われているのはほとんどの場合 SVU か SVU-A だと思われます(ギリギリ時期的にSVU-ASもいるかもしれない)

SVU-A とは異なり、銃身の下に折り畳み式バイポッドが取り付けられています。このバイポッドは左右にそれぞれ90度に回転するように作られており、4段階のバイポッドの高さ調整が出来るよう設計されています。(最大高さ320mm)

このようにOTS-03→SVU→SVU-A→SVU-ASが開発されてから、この銃は内務省、FSB、FSO、国家親衛隊など様々な組織で運用され、今現在もロシア国内で運用されています。



第一次チェチェン紛争からその後の動向、使用例などについてはこの1回だけでまとめるのも長いと思い、次回以降に書き上げることにしますm(_ _)m
コメントいつでもお待ちしております
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SVUはいいぞ(2回目)

今回はSVUの採用から改良の過程、そして現在(2024)までの使われている現状までを複数回に分けてまとめていきます。
銃に関しての構造や性能などは当人がミリしらでそこまで含めて書こうとすると骨が折れるため今回は省きます。
(ちゃんと別枠でまとめるよ!)
また、SVUに関しては情報がバラバラなこともあり、もしかしたら間違っている内容もあるかもしれないのと私の考察(妄想)部分も交えて一部書いているのでお許しください。
本当に申し訳無い(メタルマン)
SVU(OTS-03)はトゥーラのTsKIBSOOによって開発されました。

グローザ(OTS-14)やキパリス(OTS-02)を開発しているところと同じですね。
現在のTsKIB SOOはロシアの軍需企業ロステックスを構成する企業のひとつに精密集合体が傘下にしている A.G. シプノフ記念機械設計局(КВП)に吸収されています。
SVU はイジェフスクの設計者E. F.ドラグノフによって設計された、有名で実績のある軍用狙撃銃SVDベースにを大幅に近代化したものです。


ソ連空挺部隊の SVD スナイパーライフルの短縮版の開発は、 1970 年代に始まりました。
連邦軍は SVD の精度と信頼性に満足していましたが、 SVD は全長が大きく空挺降下や航空機内での取り回しなどの面で非常に不便であったため従来の性能を保ったまま全長を短縮する計画が 1977 年頃に開始されたそうです。
設計者が設定した優先事項の1つは、収納での長さを短縮することでした。
解決策の1つは、イジェフスク機械製造工場の設計者によって提案されました。彼らは SVD に折りたたみ式ストックを装備しました(のちの SVD-S )。問題の部分的な解決となりましたが、武器の輸送が快適になったとしても、戦闘の際の長さは変わりませんでした。

最終的に必要な結果を達成するために、設計者の L.V. Bondarev はブルパップ設計に従ってSVDを再設計することを提案しました。


(ボンダレフ氏万歳!ボンダレフ氏万歳!)
現在もご存命でありトゥーラ州立武器博物館のホームページに乗っております。
↓↓↓↓
https://www.museum-arms.ru/about/tula-armory/detail.php?ELEMENT_ID=61
1975〜77 年に開発が開始され、試作型にあたるモデル(当時のモデルは銃床とチークパッド、ハンドガード、グリップが木製で構成されていた。)が 1979 年には最終形が完成し、最初のサンプルが作成されたとき、この武器は OTS-03 ( 「TsKIBモデル3」 )と呼ばれていました。


↑文献から推測するに恐らくこれがソ連邦時代に作られた試作型 OTS-03 と考えられるもの
この銃は既存の SVD のバレルを100mm短縮し、 SVD の有効射程より少し低下したが命中精度は変わらず。また、重心が偏らない位置にピストルグリップを装着し、トリガーはレシーバー左にあるロッドから接続されている構造になっているなど SVD からは大幅な改造が施されたものでした。
また、特殊なマズルブレーキコンペンセイターにより、反動が40%軽減され、射撃音も15%低下し150db程となったものであった。
1979 年、トゥーラ空挺師団で長期間のテストが実施され、ライフルは無事にテストに合格しましたが、当時の連邦軍にはSVDを置き換えるほどの有用性はないと判断し、採用はされませんでした。(しゃーなし)
さらに武器の利点については言及されず、SVDライフルと比較して、わずかな精度の低下、過度の複雑さ、機構の摩耗の早さなどの欠点だけが指摘されたそうです。(複数の文献にあるが、真偽不明)
ここから 1991 年までOTS-03は一旦白紙となります。

さて、ソ連が崩壊しました(い つ も の)
ロシア連邦の始まり
ソ連が崩壊して間もない頃(治安がやばば)、 1991 年ロシア連邦内務省がこの銃に興味を持ちました。
さらにヴィンペル特殊部隊の指揮官がこの銃の使用を強く要請。

その結果 OTS-03 は開発が再開し、倉庫にある既存の SVD ライフルをベースとした改造による小規模な生産をし、第106空挺師団(トゥーラ)で試験運用の後、内務省に採用されこの銃が SVU ( СВУ ) と名付けられました。
(倉庫に眠ってたヤツを改造という荒業)



↑90年代の SVU 採用前の試作?と考えられるもの
1970 年代の頃の試作の特徴を一部引き継いでいる
ハンドガードなどの色がとてもキモイ()


↑最初に正式採用されたタイプが恐らくこちら
恐らくこの頃はまだセミオート機能のみであったと思われるため、マズル形状がAとASと比べて少し異なります。(恐らくフルオート機能の追加の際に手を加えられた?)


↑ SVU と後々作られる輸出モデル?(セミオートのみ)とされる形状

↑ SVU-A 、AS のマズル形状
(ロシアのとある方からの画像提供)
本人曰くあんまり性能には変わりないかもとのこと
( SVU という呼称は本来内務省やFSBからの呼称で正式名称はあくまで OTS-03 に変わりありません)
その後、 1993 年にトゥーラ市の内務省の要請により、フルオート機能を備えた OTs-03A (採用後は SVU-A ) が開発、採用されました。
採用されたSVU-Aは内務省のOMONやSOBRなどで使われていくことになります。


(こうして見ると既存の SVD ベースに作っているのでイジェフスク刻印などの元の刻印と SVU のために後々打った刻印がバラバラ……)
射撃モードの選択はトリガー上部にあるセレクター、もしくはセーフティのセレクターを操作することによってセミフルを切り替えることが出来ます。



↑ VSS や AS-VAL のセレクターと似てますね


↑こっちは AK 系統と同じ
セレクターくらい統一して?(半ギレ)
また、 SVU のフルオートは単なるフルオートではなく少し引くとセミオート射撃が行われ、最後まで押すとフルオート射撃が行われます。( AUG を参考にしたと思われる)
SVU のフルオート機能に関して、この機能は接近戦での緊急時のみ推奨されています。
(フルオートいる…?)
フルオート射撃を行うと、命中精度は大幅に低下し、音はこもれず、銃身は過熱し、さらに機構には非常に強い磨耗が発生します。
過去にラザレフおじさんの動画にフルオート射撃の動画が確認されています。(すぐ反動で銃口が上に向くので使いづらそう…)
3:56頃から↓↓↓↓↓
https://youtu.be/6rE2VN6T-Hs?si=FDdiW1xw9IICxZXY
フルオート機能のために SVU 専用の20、30連マガジンの試作が行われ、20連マガジンは実際に採用されたそうです。(なお使われた映像や使用例は確認できず…もしかしてボツった?かいつもの内務省の採用すれど使用せずか)

そして 1994 年第一次チェチェン紛争が勃発し、 SVU (か SVU-A )も使われていくことになります。

https://youtu.be/sF0DVuuFD7Y?si=te1RLlrEScD-A-yG
↑第一次チェチェン紛争のSOBRに使用されたSVU
1995 年、第一次チェチェン紛争で SVU (か SVU-A )を使用していた退役軍人などからの要望により、
SVU-AS ( OTs-03AS ) が開発されました。


なので基本第一次チェチェン紛争で使われているのはほとんどの場合 SVU か SVU-A だと思われます(ギリギリ時期的にSVU-ASもいるかもしれない)

SVU-A とは異なり、銃身の下に折り畳み式バイポッドが取り付けられています。このバイポッドは左右にそれぞれ90度に回転するように作られており、4段階のバイポッドの高さ調整が出来るよう設計されています。(最大高さ320mm)

このようにOTS-03→SVU→SVU-A→SVU-ASが開発されてから、この銃は内務省、FSB、FSO、国家親衛隊など様々な組織で運用され、今現在もロシア国内で運用されています。



第一次チェチェン紛争からその後の動向、使用例などについてはこの1回だけでまとめるのも長いと思い、次回以降に書き上げることにしますm(_ _)m
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2024年06月16日
Posted by 梵ДаREふ
at 13:58
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